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檀信徒以外の地域の人にも親しんでもらいたい

檀信徒だけで、これからやっていけそうにない

檀信徒以外の地域の人とも親しくしたい、と考えるのは、お寺にとってナイーブな問題です。
以前、「会社は株主のものか?」という議論が世間を列席した時期がありましたが、基本的には「お寺も檀信徒のもの」だからです。
だから、檀信徒以外の人に対する活動というのは、必ずしも行う必要の無いものですし、場合によっては、すべきでないと考える人もいるでしょう。
しかし「あえて」、地域に親しんでもらうのは、《それがお寺が果たすべき役目である》とか《将来を見据えて地域の寺になりたい》などといった理由があるからです。


新しい人と縁を結んでいくというのは、簡単なことではありません。
既存の檀信徒だけじゃなくて、新しい檀信徒を増やしていこうとした場合、一般的には、墓地をつくって利用者を募集するという手法がとられます。
また、葬儀社から施主の紹介を受けて葬儀を行い、その家を檀信徒にしていくという方法もあります。
ただし、これらは業者との適切な関係が求められますし、どんな寺院でもできることではありません。


もっとゆるやかな関係でもいいから親しんでもらいたいという場合は、イベントが有効でしょう。
子ども向けのイベント、年配者向けのイベントなどを行って、お寺に来てもらい、親しんでもらうということです。
でも、イベントでいろんな人に来てもらうのはいいのですが、そうした人をなかなかお寺の護持に結びつけることはできないでしょう。


お寺の護持ということを考えた場合は、永代供養墓という方法で、新しい縁を結ぶこともできるでしょう。
実際、永代供養墓を中心に新たな護持組織をつくっているお寺は少なくありません。
ただこれも、募集や運営はそれなりのノウハウが必要です。


結局のところ、檀信徒以外の人にお寺に親しんでもらい、いつかはお寺の護持にも貢献してもらうための方法に、100点満点の答えは無いのです。
だいたいどれも50点くらいでしょうか?


ただ、50点だからやらない、と決めてしまうのも、正しくはないでしょう。
全力でやっても50点かもしれないけれど、その50点を達成して、それから次のことを考えればいいのです。


こういう相談を受けた時に、最近お話ししていることのひとつに、エンディングノートをつかって、いきいきした老後を過ごせ、充実した最期を迎えるための勉強会をやったらどうですか?と言っています。


最近、お葬式についての勉強会をするお寺は増えているようです。
ただ集客が思わしくないお寺も多いようです。
オープンな社会になってきたとはいえ、お葬式にはまだまだマイナスイメージがあります。


そんな時、エンディングノートを利用すれば、楽しく自らの最期を考えることができるのです。
エンディングノートは、自分の最期を設計するためのノートですが、自分の人生を振り返ることから始まり、病気や死に対する自分の考えを確認していくプロセスでもあります。


エンディングノートは話題性があって集客力もありますし、何より「死やお葬式について相談に乗ってくれるお寺」というイメージづくりになります。
つまり、かならずしも勉強会に来てもらえなくても、こうした活動をやっていることを知ってもらっただけでも、将来への投資になりますから。


お寺用エンディングノート

寺院デザインでは、エンディングノートを利用して、法事やお葬式への意識を高める提案をしています。
お寺用エンディングノート」もご覧ください。


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