寺院活性化のための情報
“学び”と“実践”のための研究会
第25回は、令和元年12月11日(水)
「葬式仏教 価値向上委員会」第24回研究会
第25回研究会のテーマは
「墓じまい、本当にするのですか?
──墓じまいを希望する檀家への提案」
講師は、
「お墓のみとり」代表の
大橋理宏氏(株式会社大橋石材店 代表取締役)
これまでの研究会の様子
メディア掲載1 メディア掲載2 メディア掲載3 メディア掲載4
■やむにやまれず墓じまいする檀家の不安
■墓じまい対策は、檀家の不安解消から
■お寺と石材店が共同で墓じまい対策
■お墓を大切に思う人だからこそ
増える「墓じまい」
現在、「墓じまい」という言葉を知らないご住職はいないでしょう。
また、檀家に「墓じまいをしたい」と言われたことの無いご住職も、ほとんどいないのではないかと思います。
ただ一口に「墓じまい」と言っても、都会と地方では、その様相はだいぶ異なります。
都会での「墓じまい」は、文字通り「墓」を「しまう」ことです。後継者のいない人が自分の生きているうちにお墓を撤去して、先祖の遺骨を永代供養墓などに移すということです。
一方、地方での「墓じまい」は、実質的には改葬、つまり墓のお引っ越しです。
都会に引っ越してしまった(世代交代で都会に移った)檀家が、お墓参りに不便を感じ、住んでいる場所の近くにお墓を引っ越すということです。
どちらもお寺にとっては、あまり気分のいいものではありません。
「墓じまいをしたい」と言う檀家の話を聞いて、お寺のあり方そのものが否定されたような気分になるのは自然なことです。また地方のお寺にとって、檀家の「墓じまい」は、都会のお寺に檀家を持って行かれることだと言っても過言ではありません。
人は供養を大切にしているから「墓じまい」を考える
ただ、こうした人たちも、決して供養というものを、ないがしろにしているわけではありません。
無縁墓にしたくないから「墓じまい」をするのであり、もっと頻繁にお墓参りをしたいからお墓の引っ越しをするのであります。
本当にお墓や供養をないがしろにしているのなら、放っておいて、無縁墓にしてしまうはずです。
ちなみに調査会社の楽天インサイトの調査では、墓地を持っている人のうち23%が「墓じまい」を考えているといいます。
実に4人に1人が「墓じまい」を考えているのです。
もちろん「墓じまい」は気分のいいものではありませんが、お寺としては受け入れざるを得ないというのが現実なのです。
生きている時の「墓じまい」から 亡くなってからの「墓じまい」へ
こうした状況の中、「墓じまい」を希望する人に対して、生きているうちではなく、亡くなってからの「墓じまい」を提案する「お墓のみとり」という運動を進めている石材店があります。
継承者がいない場合、通常であれば、その人が生きているうちに「墓じまい」しないと、死後に無縁墓になってしまいますが、「お墓のみとり」ではその人が亡くなってからの数年の管理料と撤去費用をあらかじめ預けておいて、三回忌や七回忌までお寺がお墓を守り、その後にお墓を撤去するということが可能になります。
ただこの約束は、本人が亡くなってから実行されるわけですから、本人はそれが実行されたかどうかを確認することができません。
だから契約書(公正証書)をきっちり結び、お寺や石材店は、法的に実行を保証することになります。
この方法ですと、本人が亡くなるまで、ずっと両親や先祖のお墓参りをすることができますし、本人が亡くなっても数年間は、友人知人にお墓参りをしてもらうことができるようになります。
つまりこれで本人も友人も心おきなく供養をすることができるようになるのです。
お寺側としても、供養の気持ちを大切にしてもらえるわけでありますし、無縁になったらお寺が負担しなければならない墓地撤去費用を、本人に負担してもらえることにもなります。
「お墓のみとり」という運動
今回の葬式仏教価値向上委員会では、この「お墓のみとり」の運動を始めた株式会社大橋石材店代表取締役の大橋理宏氏を講師にお呼びし、「お墓のみとり」の仕組みやメリット、そして全国の石材店の取り組みについてお話しいただきます。
「墓じまい」は、これからも増えていくのは確実です。都会のお寺も地方のお寺も、ぜひ最新の「墓じまい」対策を聞いて、自坊での活動に役立てていただけたらと思います。
株式会社寺院デザイン 代表 薄井秀夫
■テーマ 「墓じまい、本当にするのですか?
──墓じまいを希望する檀家への提案」
■やむにやまれず墓じまいする檀家の不安
■墓じまい対策は、檀家の不安解消から
■お寺と石材店が共同で墓じまい対策
■お墓を大切に思う人だからこそ
■講師 大橋理宏氏
「お墓のみとり」代表/株式会社大橋石材店 代表取締役
■プログラム ①講義 「墓じまい、本当にするのですか?」
②ワークショップ
■日時 令和元年12月11日(水)午後1時30分〜4時30分
■場所 仏教伝道センタービル 7階会議室「見」の間
東京都港区芝4−3−14/TEL 03-3455-5851
JR山手線「田町駅」三田口より徒歩8分、
都営地下鉄三田線「三田駅」
および浅草線「三田駅」A9番出口より徒歩2分
■定員 各40名
■申込締切 12月5日(木)
ただし、定員になり次第、受付は終了させていただきます。
■参加費 10,000円/1名(税込)
■年会費 10,000円/1名(税込)
※葬式仏教価値向上委員会は、会員制の研究会です。
参加するためには、会員となる必要があります(年会費10,000円)。
※申し込み受付後、振り込み用紙を送付させていただきます。