葬式仏教価値向上委員会、第38回の研修会が終わりました。
(令和7年3月26日)
今回の講師は吉川美津子さん。
学研ココファンのライフエンディング事業室マネージャーをつとめてらっしゃいます。
介護事業を行う学研ココファンですが、
葬祭事業にも取り組むことになり、吉川さんがその立ち上げに携わり、
現在、着実に事業が展開されています。
これまで介護の現場でも、なかなか死と向き合うことは、簡単では無かったらしい。
例えば入居者が亡くなっても、それを他の入居者に知らせるということについて、
積極的な施設は少ないという。
学研ココファンが多く運営しているサービス付き高齢者住宅でも、
入居者が亡くなったことを、他の入居者に知らせることは少なかったという。
講義で、入居者のインタビューの動画を見せてもらったが、
「お友達(他の入居者)が「いつの間にか、いなくなることが多かった」という趣旨のことを話している方がいて、
ちゃんとお別れできず、さびしい思いをされたことがあったらしい。
学研ココファンの葬祭事業での取り組みとしては、
亡くなった方の葬儀を行うだけでなく、
入居していた部屋で、他の入居者とお別れする時間を持つようにすることに努めているという。
単なる営利事業としてだけではなく、
介護の現場の意識を変えていこうとする学研ココファンのスタンスがすばらしいと感じた。
吉川さんはじめ、学研ココファンの葬祭事業チームを心から応援したい。
講義終了後には、講師の吉川さんを交えて、参加者の方々とディスカッション。
みなさん、吉川さんの講義を受けて、宗教者が介護の現場とどう関わっていくかについて真剣に議論をされていました。